荒木飛呂彦先生の名作短編集「岸辺露伴は動かない」の漫画版「富豪村」のあらすじ、ネタバレ、感想を書いていきます。
実写版を見てみて、漫画版の富豪村も読んでみたい方は大型連休付近のDMMだとお得に買えますよ。
あらすじ 富豪村の謎
森の中にある謎の集落
漫画家である主人公の岸辺 露伴(きしべ ろはん)は、女性編集者である泉 京香(いずみ きょうか)に、山奥の村にある、別荘の購入に付き合うよう言われる。
「Googleマップ」でそこを見ると、送電線やインフラが通ってない、完全な森の中。
道路がない森の中の村に行く方法はヘリコプターのみ。
当然そこに住む11人は、ヘリコプターで移動できる大富豪ばかり。
その大富豪たちの奇妙な共通点は「25歳の時に村の土地を購入」していること。
全員が25歳になりその土地を所有してから大富豪になったと言われている。
そして京香も25歳。
岸辺露伴は怪しみながらも、その土地を購入する彼女に、取材としてついていく。
到着から事件まで……
実際に購入する屋敷までたどり着いた露伴と京香。
門の前には木から落ちたひな鳥がいて、それを拾う。
そこで京香は思い出したように言う。
ここの人たちは「マナー」に凄くうるさくて無礼者には売らないと決めてるみたいなんです
「マナー」はとても重要です
そんな話が終わると門が開き「一究(いっきゅう)」と名乗る案内人に待合席に通される。
そこで飲み物が出され、飲もうとした瞬間、一究が部屋に入ってきて
この時点ですでに「3つ」のマナー違反がございました…
泉様…
無礼なる者にお売りする土地はございません
本日はお帰りください
と言う。
マナー違反は
- 下座ではなく上座に座ったこと
- 畳の縁を踏んだこと
- ティーカップの取っ手に指を突っ込んで持つ事
この3つ。
「マナー」は
「正しい」か
「正しくない」かのどちらかです
寛容はございません
どうぞ本日はお帰りください
と一究に言われるものの、京香は「リトライ」したいと言う。
その直後、京香に電話がかかってくる。
婚約者と母親が交通事故に合って死んだ
という内容。
さらに、拾ってきたひな鳥が一時的に保管してきた箱の中で殺される。
叫び声をあげる京香。唖然とする露伴。
一究は
只今…
主から
マナー再トライの許可が出ました
…続けましょう
とリトライを促す……
そこに危機感を抱いた露伴。
相手からの攻撃だと思い、露伴はスタンド(超能力)である「ヘブンズドア」で、相手の情報を探る。
きさま何者だああーッ!
ヘブンズ・ドアァーァァッ!
ヘブンズドアの発動 しかし…
スタンドのヘブンズドアを使った露伴。
しかし、一究から得られた情報は
- 山の神々からの怒りであり、一究の攻撃ではない
- 3つのマナー違反をしたが故、3つの大切なもの(鳥、母、婚約者)を失った
ということ。
さらにヘブンズドアを使ったという「マナー違反」により、京香も心臓発作を起こし、倒れてしまう。
それで…再トライなさいますか?
中略
ひとつ得るか?
ひとつ失うか?
倒れた京香を助けるため、岸辺露伴は「トウモロコシ」をどう食べるかというマナーに挑戦する。
目の前には皿に乗ったトウモロコシ。
さらにナイフ、フォーク、箸が並べられ、どう食べるかを見られる……。
ネタバレ注意ッ! ネタバレ注意ッ! 富豪村のネタバレ。
ここから富豪村のネタバレです。
結果的にトウモロコシを手づかみで露伴は食べる。
近くにあった箸やフォークはフェイクだった。
さらに一究に「ヘブンズドア」で「畳の縁が見えなくなる」と書き込み、一究が3回畳の縁を踏む。
トウモロコシの食べ方の正解+一究の3回の失点で、露伴はすべてを取り戻す。
イカサマは神々の怒りを買うぞ…
岸辺露伴様再トライなさいますか?
それとも本日はお帰りになりますか?
と一究に言われるも、露伴はその場をさっさと去る。
こんなストーリーでした。
富豪村を読んだ感想
心臓発作起こしている人を目の前にいきなりトウモロコシ持ってくるの面白くないですかねw
そこそこホラーな雰囲気の短編集ですが、楳図かずお先生よろしく恐怖とギャグは紙一重ってことを知らされます。
まぁそれは置いといて、露伴先生がカッケーんです。
4部のハイウェイスター戦でもそうなんですが、覚悟を決めるところに惚れ惚れする。
「この岸辺露伴をなめるなよ…」という台詞からのトウモロコを「ガシィ」と両手づかみ。
世界一トウモロコシを格好良く食べる男です。
スタンドと知恵を使い、機転を利かせた課題の解決。
そして失ったものを取り戻す、ハッピーエンド。
雛鳥が復活したことに、優しそうに微笑む露伴先生に、4部時代のサイコパスっぷりを忘れそうになります。
露伴先生の魅力が深堀された一話です。
非常に面白い話で、他にもたくさんの「世にも奇妙」的な話が載っています。
もしもドラマを見てストーリーが面白いと感じた方は、ぜひ原作である短編集「岸辺露伴は動かない」を読んでみてください。
同じように、不気味でなんとなく世界のどこかでギリギリありそうな怪しいできごとがたくさん載っていて、ドキドキしながら読めますよ。
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