2022年夏東方ゲームジャムで遊んだ個人的トップ3。それと感想色々。

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ゲーム

この記事では

  • 我楽多叢誌さん主催の、2022年の東方ゲームジャムを全作品遊んだので、個人的なトップ3を紹介
  • 全作品遊んだ感想などいろいろ

を書いていきます。

 

ゲームジャムとは、短い期間でテーマにそってゲームを作り上げるイベントです。プレイヤーからすれば「それを遊ぶイベント」ですね。

https://touhou-gamejam.web.app/ja/

東方とゲームが好きな方には楽しい楽しいイベントだと思うので、ぜひ遊んでみて欲しいです。

とは言え総作品数67作品とかなり大量なので(と、言ってもそこまで重たいゲームはないので、1日あれば一通りさわれる)、「ちょっと遊びたいけど多すぎる」……という方のために、本記事では、まずは個人的トップ3から書いていきます。

まずはそこに上げられている作品だけでも遊んでほしいです。

 

その後に各ゲームの細かい感想を語っていきますが、清濁合わせて書いていく(良いところは良いと言いますが、嫌いなところやダメなところはダメと言いますし、その「ダメ」もかなり個人的な理由や感性だったりしますし、かなり文句をブリブリ垂れ流していく予定です)ので、そういうのが許せない方はブラウザバックよろしゅ。

 

特定のゲームの感想を見たい方は目次をうまく活用していただければスクロールの手間などを減らせます。全体文字数で言うと3万文字近くあるので。

 

東方ゲームジャムのおすすめゲームトップ3

最初にお知らせ。

東方ゲームジャム2022の作品が遊べるのは9月25日まで!

東方ゲームジャム公式ページ

https://touhou-gamejam.web.app/ja/

少しでも気になる方はプレイして、ツイートして、作者さんを応援しましょう!(一部のゲームは9月25日以降も遊べるといえば遊べますが、感想を買いたりするのは早いほうが製作者さんにも聞いてもらいやすかったりすると思うので)

 

とも
とも

僕も応援されたいので、この記事を読んでなにか思うところがあるかたは、ぜひぜひツイートやコメントをしてね♡

 

ではここから本題である個人的なトップ3です。

ハチャメチャに好きなゲームなので、ぜひぜひプレイしてほしいゲームたち。

 

1位:アリスのドキドキ人形ラブトレイン

https://touhou-gamejam.web.app/ja/work/umPVfrEUfmN4Rc4y/

アリスのドキドキ人形ラブトレイン

とも
とも

東方”ゲームジャムとしてぶっちぎり1位です。

 

東方厨が真に楽しめる遊び。無限ニチャニチャ発生装置

 

「ゲームをプレイしたい全員におすすめか?」は全くNOだけど、「東方好きにオススメか?」にはもう、完全に「YES! YES! YES!」なデキ。

想いが重いほど、あそべる

とも
とも

東方厨の魂を掛けて、花京院がF-MEGAをプレイした時のように本気で遊びました。

 

東方ゲームジャムじゃなきゃあらゆる意味で遊べない作品で、この作品を生んだ作者さんと、この作品が生まれた東方ゲームジャムという場に限りない感謝をしたい。

神主がキャラクターの関係性について考えて喋ってくれたということだけで、無限の価値があります。

 

2位:Banking It Easy – ヘッドハンターばんきっき

https://touhou-gamejam.web.app/ja/work/jdzSeuNJODmf4b5c/
とも
とも

東方”ゲームジャム“としてはぶっちぎり1位です。

 

一言でいうと、「赤蛮奇(東方)版のVampire Survivors」。

これで解説終了。

 

  • 不便から便利に
  • 抑圧と開放

という人間に根ざす本能的な面白さと気持ちよさを味わえる。

東方関係なく面白いゲームをプレイしたい方にオススメ

 

 

3位:チルノの東方算数録

https://touhou-gamejam.web.app/ja/work/0LBrqMQtDo51endh/
とも
とも

小さく綺麗にまとまって、シンプルな楽しさがあるゲームです。東方好きかを問わず、サクッと遊べるゲームをしたい方に遊んでほしい。

 

めちゃくちゃシンプルな算数を、制限時間とスコア、丁寧で気持ちのいいリアクションによって「ゲーム」にしてるの、拍手したい。

 

 

これも東方関係なく、長くてもワンプレイ4分程度なので、小粒でスコアアタックの熱さを味わえるシンプルゲームをプレイしたい方におすすめ

 

ちなみに……

世界1位とってドヤってましたが、東方ステーションの放送時更新されてるのを見て見て見ぬふりをしました。

 

 

3位タイ:GOGO! CIRNO

https://touhou-gamejam.web.app/ja/work/M33SwbWl7GU6USER/

GOGO! CIRNO

とも
とも

トップ3と言いつつ「同率」で語り始めるスタイル。

上の「算数録」と同様、小さく綺麗にまとまってる、東方好きにかぎらず遊んでほしいゲーム

 

自分に向かってくる弾幕を凍らせる! 弾を避ける! 凍らせる! 避ける!

と、原作「妖精大戦争」を上手くツインスティックシューターとして落とし込んだ作品。

 

……おっと!? こんな所に何故か妖精大戦争のSteamリンクが!

(露骨な布教タイム)

 

茶番はおいといて。

最長150秒(ハードモード)で終わる、サクッとプレイできる感じも、その150秒で濃縮された妖精大戦争のエッセンスを味わえる感じも、「東方Project」としても「ゲーム」としても楽しめる一作です。

こんな可愛らしい見た目ではありますが、(ハードモードでは特に)大量の弾をかいくぐる死線の中でしか生きられないアナタにおすすめ

 

3位タイ:Conveyance of Connection

https://touhou-gamejam.web.app/ja/work/zsk6TP7zMydNPMzf/

Conveyance of Connection: Gensokyo Space Agency

 

とも
とも

トップ3と言いつつ「同率」で略

 

 

これは「東方」99:「ゲーム」1くらいの作品。

言葉を選ばないなら、クソゲーというかゲー無。退屈オブザイヤー受賞。

画面をじっと見て、たまに(20秒に1回くらい?)画面に出てくるお邪魔キャラをクリックするだけ。

画面中央でロケットが自動で組み上がっていくのを見つつ、画面端から20秒に1回くらい出てくる紫苑やら色々なお邪魔キャラをクリックして退治するだけ。死ぬほど退屈。

 

なんだけど、東方好きにはオススメしたい一本

なぜかというと、世界観というか、「東方世界への解釈」がめちゃくちゃ丁寧で、原作厨でも納得感があるから。

ストーリーは

幻想郷と月が和解したので「月旅行のロケット」を作れるパチュリー(紅魔館)が、幻想郷の住人からロケット作成依頼を受ける。

というもの。(意訳) んで、ゲームとしては依頼を受けてロケットを組み立てるというだけ。

ただ、その過程で読める「幻想郷の住人からのロケット依頼」が、非常に「っぽい」んですよ。キャラをよくつかんでいるというか。

 

例えば

これ、注文書のイチ枚。

とも
とも

めっちゃこーりんが言いそうじゃない!?

より厳密に言うなら「原作における”東方香霖堂”の香霖堂店主、森近霖之助」がいいそうじゃない?

「提案がある」という切り出し方(の割にはやることは自分が得することだけしか考えてない)とか、ゴミ(店の在庫として腐れせている拾い物)を「自分の店の最高級品」と言い張るところとか、その代わり?に「珍品」をもらおうとするガメつさとか。

そのあげく「どちらも満足になれると思う」というぬけぬけ度100%の発言とか。

もう、「東方香霖堂における森近霖之助」というキャラクターを、メチャクチャちゃんとつかんでると思うんですよ。

 

そして、大前提として「月との往来が自由化した」という世界観から生まれる「それなら(言葉通り)『汚れ』が月に持ち込まれるだろう」という、ゲーム内で言葉では描かれてないものの突飛でない設定、納得。

 

 

とも
とも

しかもこれ海外の東方ファン作!

感動しました。

 

……と、様々な理由から「原作をしっかり噛んで味わった」人が、本当の意味で「これいいそう!!!!! わかる!!!!! 解釈一致!!!!!!!!!!」と味わえるデキでした。

 

ただ、繰り返しになりますが、そういう「文章から醸し出される東方の雰囲気」を解釈していくことに耐えうる素晴らしい世界の作り込みではあるもの、ゲームとしてはゲー無なので、ゲームとして期待は絶対にしないように。

あえて言うなら「ロード時間がクソクソクッソ長いテキストアドベンチャー」という心構えでプレイするのがいいかも。

 

いったんまとめ

……と、これ以上書くと冗長になりすぎるので省略ですが、個人的に1位と2位がそれぞれ「東方二次創作のあそび」「ゲームとして」、ぶっちぎりで好きでした。

それ以下は概ね「等しく好き」くらいの順位です。ここに乗ってないゲーム含めて、この記事で紹介してるゲームたちは。それぞれの良さがあり、それぞれ愛しい場所があるので。

 

ほんと、東方好きでゲーム好きの方は、一通り遊んで欲しいです。

東方ゲームジャム公式ページ

https://touhou-gamejam.web.app/ja/

2022年9月25日20時まで

 

 

以下トップ3のゲーム含む、長々とした感想やら何やら

以上がかなり毒気のないゲーム紹介でした。

 

ここからは陰キャ逆張り思考の老害ゲーマーらしく、語り散らかしていきます。

 

ただ前提としてというか、プレイする前の気持ちとしては

とも
とも

「東方ゲームジャム」でそこまでちゃんとした「ゲーム」を味わえるとも思えないから、逆に「各々の幻想郷を味わえる東方のゲーム」をしたいなぁ。

という感じでした。

東方”ゲームジャム”

ではなく

“東方”ゲームジャム

として楽しみたい。そういうスタイル。

 

……そのつもりだったんですが、想像以上にちゃんと「ゲーム」してるゲームが多かった!

 

だからこそ老害ゲーマーとしての血が騒いだわけです。

 

ここで書くゲームにはあえて厳しい目線を向けて”東方ゲーム”としてよりよくなるためにはどうするべきか?(どうなれば個人的な好みに近づくか?)を考えたりします。

 

とも
とも

まぁ、筆者はただゲームのことを考えるのが好きなだけの存在で、開発者でもなんでもないので主成分はタワゴトなんですが。

 

感想を書いたゲームは

  • 東方打鍵鈴伝
  • ゆっくりを守れ
  • チルノの東方算数録
  • Scarlet Rampage
  • 東方紅化ケ茸攻防記
  • ぬいぐるみ100体パワフルキャッチ!
  • Banking It Easy – ヘッドハンターばんきっき
  • GOGO! CIRNO
  • 急げ!ゆっくり!生産工場!
  • 紅ファイト
  • アリスのドキドキ人形ラブトレイン
  • あつめて! ばんきちゃん
  • Conveyance of Connection: Gensokyo Space Agency
  • Mochi Mania

この14本。

 

文体などもぐちゃぐちゃ。

思ったことをひたすら書き連ねるだけです。

 

上に上げたゲームをプレイして、同じく「色々思うところがあるなぁ~」と思っている方に読んでほしいです

 

とも
とも

というわけで、上げられたゲームを楽しみつつ、色々喋っていきます。

 

 

東方打鍵鈴伝

 

・こういうゲームを作るくらいなんだから、原作の造詣が深いのは当然かも知れませんが、それでも「判読眼のビブロフィリア」というマイナー曲を使ってくれたのがうれしいですよね。

ハードモードは「阿礼の子供」のアレンジとかだとなお嬉しかったですね。

 

・音量調整が鈴の形なのが、小さなこだわりで良い。

 

・タイトルであきゅすずをクリックすると反応あるの、小さなこだわりで良い。

 

・選択が”鈴”の音色なのもこだわり

 

・「打鍵鈴伝」って響きはあんまり。

なんて読むんですかね? 「だけんすずでん」かね。

……「あきゅすずタイピング♡」とかで良くないですかね(脳死)

上記は置いといて、いつも思うんだけど、「東方〇〇○」とかにこだわるあまり音の良さが死にまくってるタイトル見ると「原作再現は偉いけど、それよりもその作品らしさを引き出す方向に舵を切ってほしい」と思うマン。

 

・スコアの最大化を狙うなら「東方キャラに最も多い文字数」「名前の最後の文字が、別なキャラの1文字目につながりやすいキャラを覚えておく」「全キャラのドットを把握する」などの習熟が必要。最後の項目については文句があるので次に語る。

 

・これは若干話はそれるし、この作品に限らずなんだけど、素材提供のドット絵、ありがたいが過ぎるんだけど、ぶっちゃけ動きの早いゲーム(瞬間の判断が重要なゲーム)だとキャラが分かりづらい。

なんだろうなぁ、例えば魔理沙とか、魔理沙であることを象徴するように帽子デカく描かれてるんだろうけど、逆にそのせいで誰? みたいな第一印象になる。

象徴を大げさに描くことでわかりやすくも分かりづらくもなるけど、このドッターさんとこのゲームの場合、分かりづらくなってる気がする。

「絵」としてなら特徴あっていいと思うんだけど、「アクション要素のあるゲームの素材」としては特徴が仇になっているというか。もう少し素直なほうがプレイヤーにとって見やすいと思う。

で、話を本筋に戻すと、「そんなドット絵を使っているからこそ、可視性が下がってゲームに悪影響を及ぼしている」説はある。

それに加えて、UIの都合上難しいところもあるかもだけど、もっとキャラ画像は大きい方がプレイしやすい。攻略しやすい。

東方らしさは薄れてしまうのかもしれないし画面に華がなくなるけど、普通に小鈴ちゃん(やあきゅん)をどけて、タイプスペースとNEXTキャラクターをぐわっと広げちゃだめだったんかね。

ゲーム部分は良いけど、見た目部分で損してる感じ。

まぁ、色々書いたけど、後述の「アリスの人形遊び」では「良い素材」と化してるので、本当に素材とゲームの合致は重要だなぁ、と思った。

 

・(東方ステーションみつつ追記) 別ゲーではあるけど同ドット絵を使った、瞬間の判断が必要なゲームを出演者がプレイしてるけど、「誰かわからん」の声が何度も聞こえた。やっぱり、こういうドットの使い方には向いてないんだろうなぁ。

 

・とは言いつつも、Easyだとドットの判断すらあまりせず、しりとりになってるかも判断せず(画面表示があるので)、つながりに関しても脳内連想する必要もなく(画面表示があるので)、あらゆる点で優しい作りになってる。

こういうユーザーフレンドリーな仕様(これは東方厨にという意味ではなく、東方以前にゲームとして触りたい人向けにという意味で)を創れるのは、「ゲーム制作者」として、結構場数踏んでる人な印象がある。

 

・タイピングゲームの「新しい楽しさ」を発見した。

主に「誤入力」を緩衝してくれるところ。

理由は2つあって、「いずれかのキャラクターを選んでタイプする」という仕様に引っ張られたものと、その仕様の影響で「子音だけの入力はカウントされない」ということ。

特に後者、子音だけの入力だと「誤タイプ」にならないの、わりと衝撃的。

タイピングゲームって、そもそもの「キーボード入力上達装置」としての「”タイピング”ゲーム」が幅をきかせすぎていて、「タイピング”ゲーム”」であることを忘れているものも多い。ちょっとのミスでマイナスを食らう。まぁ、「キーボード入力上達装置」として取るなら、しかるべきではあるけども。

一方このゲームは「ゲーム」であることに重きをおいている。「キー入力のミスをへらす」よりも「多くキャラクター名を打てる」方向に舵を切って、多少のミスはお咎めなし。

単純にミスに寛容であることはプレイヤーの気分を落とす障害をへらすことに繋がるので、「ゲーム」であることに重きをおいていると感じた。

まぁ、当たり前のことながら「パーフェクト入力でスコアアップ」という「上級者は更に上を目指せる仕様」がありきだけど。まぁ、「当たり前を当たり前にやっている」ことが偉い。とくにフリゲでは。

 

・単純に「東方キャラ記憶装置」としてもそれなりに効果がありそうなのが偉い。

上記でそこそこドットを貶したけど、それでも絵として「こんな感じのキャラはこういう名前なんだな」と判断するにはもってこいすぎるほどに秀逸なドットなので、これをしばらく遊ぶことで、東方キャラを少しでも覚えられるように思う。僕は東方キャラを覚えてしまってるので効果の程はわからんけども。

何度も言うが、「ゲームプレイ中の可視性には優れていない」だけで、絵としては悪く無い。と思う。

 

・最後に、単純ながら改めて「タイピングそのものの楽しさ」を増幅させる「タイプ音」「正解音」が偉い。

 

ゆっくりを守れ

(感想概要を表示するためにツイッタを埋め込んでるんだけど、前ツイートも一緒に出て邪魔なんですが改善方法がよくわからんのでこのままいきます)

 

・「ゆっくりを守れ」というタイトルで

ゆっくりは金で買えるので死んでしまったらすぐにショップで買い足すといいでしょう
ゆっくりが全滅してもゲームオーバーにはなりません

というタイトル、「守るとは……」となって笑った。

 

・要素としてはVampire Survivorsのようなゲームなんだけど、レベル上昇や難度上昇がとてつもない勢い。

なんだけど、「東方ゲームジャム」という企画においてはそのミニマルさと大味さが非常に良い。個人的に好きな大味さ。

 

・で、「圧縮」したわりには、本質的な「自分を超強化して大量の敵をジャラジャラと捌く体験」はできるの、めちゃくちゃ偉い。正しく「圧縮」できてる。

まぁ、非可逆圧縮で劣化しまくっていて結果的にメチャクチャなゲームになってるけど、「メチャクチャで良い」。

 

・装備を自分で選択するという仕組みもこの短時間なので「自分でビルドを探る」楽しみを味わえる。一瞬で答えにたどり着くけど、それもまたヨシ。

 

・まぁ、ランダム要素であったり、本家と比較すると当然足りない部分もあるけど、何度も言うが「東方ゲームジャム」という企画においては欠点にならないので、悪い意味ではない。仮にこれをもとにブラッシュアップしていって「普通のゲーム」とするならばそうしたほうが面白くなるという意味。

 

・まぁ、でも、そうなると結局「Vampire Survivors(本家)でええやん」になるから、「お手軽さ」「プレイ時間の短時間化」……つまりファストフードならぬ「ファストゲーム化」は一種の利点にもなると思ってる。

 

・隠岐奈のねっとりムーブ笑う

 

・それに影響されてか二童子もねっとりムーブに見えて重ねて笑う

 

・dBu Musicさんの、音楽の力はすごいなぁ、と思う(こなみ)

 

 

チルノの東方算数録

 

・なんというか「『unityroom』っぽいなぁ」というデキ。

前の「ゆっくりを守れ」はまさに「粗削り」だけど、こちらはちゃんと磨かれている。

 

・unityroomにある名作は、ゲームデザインをちゃんと勉強して小さく美しくまとまったゲームが多い。んだけど、その息吹を感じる。

……プラスの意味と、ある種見飽きたというか小綺麗にまとまりすぎてて「東方ゲームジャムで味わいたかった」外連味が少ないというマイナスの意味もある。難癖マン。

 

・素材も一つ一つ自分で準備したのがわかるし、その素材自体も統一感がある。(今回だとドット絵にチップチューンみたいなね。インディーテッパンセットだけど、フリー素材だけだとドットとチップチューンを組み合わせてもなんかとっちらかった印象を受けることも多い)

 

・つまり、まぁ、普通に良ゲーです。

 

・「(unityroomのサムネを見つつ)赤縁メガネチルノちゃんが入ってないやん! 赤縁メガネチルノちゃんが見たかったから注文したの!」

 

・しゅんてさんのBGMが好きだった。

音源も非常に「しゅんてさんだなぁ」。という感じ。

オーエンのイントロ終わったあとの音聞いて「あぁ!」となった。

ま、まぁ、このアレンジを「東方厨かつ原曲厨の目線(耳線???)」で聞いたとすると…………ま、まぁ、その話は置いといて。僕は厄介原曲厨なので。

 

・音楽が「上海紅茶館」から始まるのに原作軽視ではないこだわりを感じるんですよね。

このタイトル、ゲーム、元ネタを考えると、「タイトル:ルーネイトエルフ。ゲーム中:おてんば恋娘」という選曲がベタなのに、そこであえて「上海紅茶館」を出すこだわりが良いよね。

ちなみにしゅんてさんは「おもしろGAME」から知ってKeep in step with youとかでも聞いたけど、マジで良いBGM作るよね。

 

・それはそれとして、そのこだわりの源泉がよくわからない。原曲をなぞるのなら「おてんば→上海紅茶館→オーエン」という流れのほうが個人的にも東方厨的にも、テンションぶち上がる流れだったとは思う。より厳密に言うなら「原作の流れを踏襲しているか、関連した曲を上手く引っ張って入れば、二次創作の中の原作要素として原作厨は喜ぶ」。それを上手くやっているのは後述のConveyance of ConnectionやMochi Mania。

その喜びを重視して無難なラインを攻めるなら、例えばタイトルはほおずきみたいに紅い魂、ゲーム開始から少しはルーネイトエルフ、進んでおてんば恋娘。みたいな。

個人的な好みやシステムへの反映をギュっと濃縮して妄想すると……まず曲は5曲必要。タイトル:可愛い大戦争のリフレーン、プレイ1:ルーズレイン、プレイ2:メイガスナイト、プレイ3おてんば恋娘、結果発表:上海紅茶館。こうする前提はサウンドテストで聞いてない曲を「???」表示にすること(コストがかさむ^~)

「(リフレーン聞いて)おっ、大戦争ゲーか?→(ルーズレイン聞いて)うお! シブいねぇ。選曲いいぞ~。プレイ部分のアイスバリア的なエフェクトも大戦争リスペクトってことだなぁ。いやでもタイトルの「さんすう教室」っぽいのはどこいった?→(メイガスナイト聞いて)まぁルーズレインときたらこれはわかる。大戦争を前面に押し出す選曲なんだなぁ。いやでもチルノならやっぱりおてんばが……→(おてんば恋娘が流れて)!!!! ね! やっぱチルノと言ったらこれよ! メイガスナイトで終わりかと思ったら嬉しすぎるこのサプライズ!!!→(ゲーム終わって上海紅茶館流れて)原作の、おてんばから上海紅茶館が流れた感動をもう一度ありがとう。神ゲー & 神ゲー。ありがとう。

となってたはず。

まぁ今と同じく3曲に絞るならタイトルでリフレーン、プレイ1でおてんば、2で上海紅茶館の3曲になりますね。妖精大戦争関連ゲーかな?→あぁ、でも、プレイ部分は(知名度とゲームのテーマ的に)おてんばだよね→ウオ!!!! 2ボス倒したら3面道中ってか!!! イキなことするねぇ!!! みたいな。

要するに音楽の「つながり」にもっとこだわって欲しかったという話。

東方をプレイする喜びのひとつは「音楽と出会う喜び」であり、その喜びを味わった原作プレイヤーへの驚きと喜びが「東方二次創作神ゲー」には必要だと思うんですよね。「なぜオーエンなんだろうか?」「なぜ上海紅茶館なんだろうか」への解答が曲順考慮しても現状「同じ紅魔郷だから」しかなく、原作厨としては甘い。ゲームジャムとしては必要十分で及第点ではありますが、逆に言うと及第点でしかない。これはゲーム部分がウルトラ素晴らしいから出てくるわがままなんだけどね。

……原曲厨かつ東方厨なので熱くなってしまったけど、一端まとめるとゲームとしては本当に小さく美しくまとまってるだけに、もう少し東方寄りの要素でこだわりを出して欲しかったというお話。

 

・あぁ、ここで書いてて発見したけど、たくさんの「(原作があって)キャラクターや設定が使える」は「キャラクターや設定を使わなければ、原作プレイヤーには響かない」という呪いになるんだなぁ。

ただそれより前段階で(当時のチルノのさんすうきょうしつがそうであったように)「なんか楽しそう」という「東方を知らない(東方抜きにして)心が踊る何か(このゲームの場合つまりゲームシステムってことだけど)」があるというのは、このゲームの本当に素晴らしいところ。

そういう意味で、本当に「ゲームジャム」に寄った(寄せられてるほどゲームデザインを習熟していて、そのデザイン論で短く美しいゲームを創った、プレイヤーの『東方知識要求量』がほぼ東方に依存しない)作品なんだなぁ、と。「東方二次創作」ではなく「ゲームジャムのテーマとして東方を使っていて、結果的にそれが東方二次創作になった」っていう印象だな。良くも悪くもだけど。

と、色々言ったけど、たぶん7日という制限があったからこそではあると思う。作者さんも「拘れるならそこまでこだわったわ!」と言いたかったかも。

 

・効果音も良い。妖精大戦争のアイスバリアを彷彿とさせる「キン」とした効果音が良い。

 

・凍ったあと、スコアに吸収されるような表現も、気持ちよさがあり「ちゃんとしてるなぁ」と思う。

 

・自分のさんすうできなさに笑う。

とともに、画面したの計算過程のところにドラッグした合計数を表示してほしかったりもした。あの画面下の表示、なんかゲーム的な意味あるんかな? 表示だけあって、なんにも活用できないのでは。

 

・「Sansuu Crass」が⑨で良い。

 

・Sannsuu Crassなら「⑨」関連はもっと擦って欲しかった。

まぁ、擦ってたら擦ってたで「にわかっぽい」とか言い始めそう(老害)

いや、でも、「さんすう教室」が元ネタなんだから、時代背景も考慮して、「⑨」推して行ったほうが東方厨満足度はやはり高かったと思う。

 

・最後、盤面をフルに消化しきれていなくても制限時間の直前に確定することで微妙にスコアが伸びるという仕組みが偉い。

そういう「攻略の小さな気づきとプレイヤー有利の仕組み」が組み込まれているの、本当に偉い。

 

・リトライ時に前回のプレイ難度が引き継がれるバグがあったのが残念。一応初動でXを押せば盤面が0からのスタートになるけど、0.1秒がもったいないゲームなので、普通にプレイに影響出るレベルのバグと言っていいと思う。

他にもプレイに影響しないものの、X連打で画面がズレていくとか。

 

・とは言え全体的にかなりゲームとして良い印象を抱いた。

7日の制限なども考慮すると、多分、これ以上ないデキだとは思う。

良ゲーです。

 

Scarlet Rampage

 

・普通に「Steamのワンコインゲー」くらいの目線で見れる作品。

ゲームプレイのどこを切り取ってもちゃんと「ゲームしてる」感覚を得られる。ヒットエフェクトであったり、操作体系であったり。

 

・敵の出現を把握して、一瞬で立ち回りを考え自分が有利になるよう動く。

その結果、多くの敵を攻撃に巻き込めるようになる。そしてそれによりゲーム展開がよくなる。

思考が良くプレイに反映され、リターンも大きくなる非常に優れたデザイン。えらい。ちゃんとゲーム。

 

・毎回ドア(後戸)を蹴破るフランちゃんに笑う

 

・キャラクターデザイン(絵)はまさに「海外」という感じで、国内外からゲームを募集したことで、こういうモノに触れられるのがうれしい。

んだけど、「絵」はおいといて、「原作再現」とか「原作重視」っぷりは間違いなく海外のほうが上。

まぁこれは褒め5:マウント5。原作重視は勿論偉いし、好みで言えば原作重視してたほうがうれしいけど、「東方二次創作環境」としては、まだまだ「縛られてるな」と感じる。自由でいいんだよ(マウント)(とか言ってるとCirno’s Yukkuri-Wranglin’ Hoedown とかいう自由過ぎるのもあったりでバランスはいろいろだよね)

 

・waveを挟むとコンボが途切れるのが残念。wave移行中はコンボゲージを減らさないで欲しかった(と、東方のなんかの原作をプレイしたときも思った記憶があるようなないような。)

 

・「敵の弾発射から少しの間は、敵弾に当たり判定が無い」というの、メチャクチャ偉い。接近してリターンを得る(敵を撃破する)ゲームだから、原作再現というか普通に「発射直後に被弾判定がある」という仕様にするとストレス多そう。

まぁ、そこらへんも「発射タイミングと攻めタイミング」というゲームバランスに組み込むのも一つ案ではあるけど、サクッと遊べるこのゲームではこの調整が正解だったとは思う。

 

・こういう……(言葉通りに)色の少ないゲーム、最近増えてる気がするけど、合うゲーム合わないゲームがあって、このゲームは「合わない」と思う。

一瞬の判断が重要なゲームなので、DOOMのごとく「敵の特徴がよりはっきりしたほうが良い」ゲーム。メチャクチャ簡単なところで言うと、それこそ弱い敵は白、弱くて弾を吐く敵は青、強い敵は赤、みたいな、そういうレベルでいいから。

まぁ、開発コストを下げつつ世界観の統一に役に立つんだろうけど。プレイヤーとしては正直マイナス。

そしてこれはこれで統一感を出しつつも見やすいというセンスが非常に問われるモノかと思うんですけど、どうなんですかね。

一応テーマの「紅」を拾ってこの赤っぽい画面なのかもしれませんが、だとしたらテーマの拾い方(ゲームへの反映させ方)に失敗しているように思う。

あくまでテーマは加点あるいは納得感あってのもので、減点ポイントになってたらダメじゃないだろうか。いや、まぁ、単純にフランドール”スカーレット”が主人公だから「紅」がテーマなのかもしれないけども。

 

・ちなみに自機がボインボイン(いやらしい意味でなく、その場でジャンプするのを大げさにするような)表現、どっかのインディーゲーでも見た記憶あるけど、ブームなのか? 後述する赤蛮奇サバイバーでもそうなんよね。

 

・「ゲームの手触り」はめちゃくちゃちゃんとしたゲームではあるけど、「全体」としてみると、ゲームとしてはいまひとつ物足りない感じ。クリアの達成感とか? ただ「そういう土台」に乗せられてるという意味でも、やはりゲームジャムとしては良ゲー寄り。

itch.io(ゲーム公開サイト)でも公開してたりして、今後の発展が望める作品ではある。

色々差し引いても、「しっかりゲームしてる」ので、かなり高評価。

 

・あと「剛欲異聞のフランちゃん前日譚」的なニッチでありつつもストーリーとしっかり絡めている「原作重視」は個人的な好みとしては100点。さっきも書いた通り、もう少し万人向けゲーマー的な立場かつ東方二次創作老害的に言うなら「(”東方”にしばられず)もっと自由であれ」とは思いつつも。

「後戸で血の池地獄に行ったから、あとは饕餮と戦うだけ!」ってところでゲームが終わってるんだけど、普通に原作厨以外には「なんでこんな中途半端なところで終わってんの?」という感想しかなさそう。

 

東方紅化ケ茸攻防記

(元ツイでは作品ページURLの記載忘れがあるので、ここでリンクを貼っておきます)

東方紅化ケ茸攻防記

 

タワーディフェンス好きの民としては、東方+タワーディフェンス+アクションというだけで褒めたい

そう、東方のタワーディフェンスと言えば、みなさんもぱちゅコン -Defend the library-、狂うほど遊びましたよね(老人)。

関連記事:筆者の好きなゲーム約100選

 

まぁ、それはおいといて。

かなり完成度が高いため、文句もそれに伴いかなり細かいところに言及する感じになってます。

 

・ゲームとしてはかなりシンプルめな作品でした。良くも悪くもですが。ゲーマーとしては悪く、ゲームジャムという場の性質と短時間で遊びたいというニーズに関しては良く作用する感じで。

 

・いや、シンプルなのが本当に偉い。タワーの強化が「攻撃速度強化、範囲、鈍足」の3つのみで新しく設置もなし。

同じくそれゆえ良くも悪くもほとんど考えずテキトーに強化してテキトーに敵を散らせば戦略は問題ない。

(ゲームジャム全作品プレイの目標の元)サクサク遊んでいきたい勢としては、非常に良い点。

 

・とは言え難度が低いわけではなく、適度に歯ごたえがある。必殺技の使い所などはある程度考える必要もあるし、アイテム回収の効率も考える必要があるし、移動 = 攻撃なのでタワーを防衛するために敵撃破を効率化する移動も必須。

とは言えとは言え、それが「だいたい敵の多いところに突っ込めばいい」という仕組みなのも、わかりやすくて偉い。

 

・なんだろう、難度のメリハリが偉いのかな。

使用キャラが敵との接触でダメージをくらわないという割り切り方も非常に偉い。なんかゲームの常識的に「敵との接触はダメージ」とするのが「普通」なんだけど、それを捨てて「タワーと攻撃でなんとか敵を押し返せ」という部分に焦点を絞ってるのが本当に偉い。

 

・もうちょいドロップアイテムを散らして、回収を面倒にさせて、いっきに回収させるアイテムなどを出しつつSEを少し派手にすれば、「ジャラジャラの快感」を増せる。そういう小技を使ってブラッシュアップして行ってほしいと願うほどには素の完成度が高い。

あとは「タワーを強化することで手間が増える(タワーの攻撃で敵を多く倒せるようになるので、それにともなってスターも散らばりがち)」のは、せっかく「火力が高い」という気持ちいい状態なのにそれに水を差すような感じで台無し。

なので、それをケアする手段(アイテム収集範囲増大であったり、灯籠にアイテム回収機能を付与できるようにするであったり)があると、よりプレイヤーの気持ちよさは増す。と思う。

まぁ、それが結局「ゲームのややこしさ」とのシーソーにもなったりするので、また難しいところかとは思うけど。

 

・ここも実装が大きく手間だとは思うけど、「タワーに近づいてクリックで、アップグレードメニューを『ゲームを止めてマウスで選択』できる仕組みにする」とかすれば、操作も快適になりそう。

現状「WASD移動」と「ZXCでアイテム購入」がマッチしていない。まぁ前提が「カーソルキー」と「ZXC」だろうからお門違いではあるけど、このゲームシステムだと「WASD移動」したくなるし、そうするなら「ZXC」はアンマッチ。

ツインスティックシューターなどと違い近い敵に自動攻撃のシステム(攻撃にクリックという操作が必要ない)なんだから、クリックからタワー強化ができればそれがベストかとは思うんだが。

 

・色々喋っては居るけど、そもそも「エンタメとしてのゲーム」と見たとき、サクッと遊べてそれなりに「ゲームしてる風」で、達成感も得られるってのが、非常に偉い作品。

 

・絵がかわいい

 

・エンディングBGMが良い選曲。

 

・キャラの掛け合いのリズムが非常に良い。原作漫画風味もほんのり感じられる(魔理沙が問題を起こしているのに、魔理沙が「勝手に異変が起きた」みたいな論調であるところとか)のが東方厨としてはここすきポイント。原作ほどエグみのない感じなのも万人受け度高い。

 

・視覚的にワッと寄ってきてる敵をバッと散らす、というのはゲームにかぎらず人間の快感な気はしてる。視覚的な抑圧と解放ってことかね?

 

・何処かで見た、「コントローラー対応のわかりやすい表示(UI)」を活用していて、「偉い」と思った。

ゲーム開発者には「プレイヤーが何で”入力”するか判断させる脳のリソースを削減させたい(≒ ゲームの離脱率や不満度を下げたい)」という願いがあり、それを解決させるためのUI的な。

僕自身もプレイヤーとして、例えばタイトルに「スタート」と書いてあって、それをクリックしても反応せずキーボードで操作したら反応して……みたいなダルい経験が山ほどある(勿論このゲームジャムの他のゲームでもね)ので、こういう「一歩目で躓かないような仕組み」は助かる。

 

・このゲームは全く悪くないけど、dBuさんの魔理沙テーマアレンジ使われすぎて聞き飽きてる。大昔どぶさんのアレンジにハマってた時期があるんだけど、その時に脳みそ擦り切れるほど聴いて逆に嫌いになるくらいっていうのも含めて。

ここで東方厨お得意の原作ageしておくと、原曲にはそれが存在しないのがすごい。なんで?

 

・ゲームはほんと、こまかく重箱の隅をつつけるけど、非常に完成度は高いと思ったし、純粋に楽しめた。

Twitterをたどると作者さんは普段からゲーム制作してるようで、Steamに同じようなジャンルのゲームも出しているみたいで、ウィッシュリストに放り込んだ。

ただ、東方厨としては東方キャラでやりたいですよね。(わがまま)

 

ちなみにこれはこのゲームとは関係ない、運営への純粋な疑問なんですが、「広告禁止」みたいなのルールにあるんですかね? どのゲームも作者さんが別ゲー作ったりしててもそれへの言及が無いような気がする。イベントの作品ページの仕様が悪い説はわりと大きい(作者が自作の宣伝をするスペースとかあってもいいと思うんですけどね)。可能性としてはなんらかのルールで上の通り広告的なものが一切禁止か。

「同作者の同じゲームをもう少し知りたい」みたいな、僕みたいな人向けの、「自作ゲー宣伝」ができるイベントだともっといいのに、と思ってます。

「同作者のゲームをもっと遊びたい!」っていうユーザーを「いや言うて調べるの面倒だし」と逃すの、(こんなイベント主催してる)運営の本意でもないと思うし、ユーザーも新しいゲームと出会う機会を損失しているし、開発者も勿論遊んで貰いにくくなってるしで、めちゃくちゃもったいないと思う。

 

ぬいぐるみ100体パワフルキャッチ!

・ストーリー
とってもパワフルな魔法使いで、こころやさしい僧侶の聖白蓮さん。
「聖様はどれくらい力持ちさんなのですか?」
そんな皆さんの素朴な疑問に答えるため、「とりあえずぬいぐるみを100体くらいは大丈夫かしら?」ということで、空から降ってくるぬいぐるみをキャッチしてみるそうです

上は作品ページの紹介なんですが、世界観可愛すぎか!!!!!!?????????

 

・とにかく世界観が優しさの塊。癒される~。

 

・かなりガバガバの判定。これはかなり好意的な意味で。普通に考えたら真上以外拾わないのに、多少強引に横からの割り込みでも積み重なるの、「解って」る。

プレイヤー有利になる仕組みに文句を言う人は少ないし、「ラッキー!」「おっ! なんとか間に合ったか!」という印象を抱かせるバランス感覚が非常に素晴らしい。

 

・そのフレンドリーさもあり、一瞬で楽しめるシンプルゲーとして非常に偉い作品。

 

・でも終わりをはっきりさせてほしい。

「100体あつめた!

ひじりんは妙蓮寺を精神的にも物理的にもささえるちからもち!

めでたしめでたし!」

みたいな(クソ雑)、なんでもいいから、とりあえずハッピーエンドしてほしいマンです。

あるいは100体以上集めたら「たくさんあつめたよ! ナイス!」とかだけでもいいから。ランク付でもいいし。100体ならS、200ならSS、300以上ならSSS(これ以上のランクはないよ!)みたいな表示だけでも、プレイヤーのプレイ後の納得感は全く違うと思う。

おかげで600何体集めて「これ以上は無いな……」という虚無を抱えてゲームを投げて、プレイ後感がよくなかった。

あぁ、あと、途中から難度上昇を感じづらい(そもそも100か200超えあたりから難度上がってたか?)のも良くなかった。これが、100単位で難度が目に見えて上がっていって「(プレイの難度的に)無理だから終わり」もゲーム的な納得感があるんだけど、「まだ行けるけど、終わりが見えないからやめる」は虚無感がすごい。

まぁ、エンドレスはエンドレスでかなりゲーム本質的な「瞬間の判断」を突き詰めて味わえる(それこそゲーム&ウォッチ的な)し、その難度上昇の結果「自分の限界」とぶつかってゲームにやられるってのは(エンタメとして良い悪いは置いといて)納得感はある。

この点後述するぱらどっとさんのゲームは、そこらへんメチャクチャしっかりしてるんだよね。あのゲームだとそれこそエンドレスモードがあっても良い仕様なのに、「100体回収モード」とか、終わりをちゃんと定めているのが偉い。

 

・操作ももう少し改善できると思ってて、難度の低下が伴っていいなら3レーンにして、「左(右)を押している間は左(右)のレーン。何も押して無いときは中央」みたいな操作にすると、面白そう。と考えているだけで、今の素直な操作のほうが結果良いとは思うけども。ただレーン数とキー連打しなければならない仕様は、どっちにしても余り良いものではない。

連打をしなくて済むには、「左移動はAと←」、「右移動はDと右」みたいに、最低2キーの設定にしてほしかった。ゲーム速度が上がっていくと、2回連続で左(右)キーを押すのが大変だったので。

特に終わりがあるゲームならまだマシだけど、このゲーム終わりがあるかどうかもわからなかったから、キー連打で肉体も精神もやられる。

 

・その点(いきなり別ゲーの話だけど)ゲームボーイギャラリーなんかはメインが十字キーの操作で、追加でAボタンなどを押すことで外付け十字キーとして機能するのがマジで偉い。

 

・と~は~いえ、そういう細かいことを考えずに「いっぱいお人形あつめて、明るくて優しい世界でわーい!」という楽しみ方が正しいゲームだとは思う。

それにゲームの面白さはある程度論理で作れるけど、「かわいいせかい、わーい!」みたいな感性の部分はあまり言語化されてない部分だしし辛い(できない?)部分なので、それが描けているだけで本当に素晴らしいと思う。良くも悪くも原作ではありえないので。

 

・途中聖輦船が見えたり、「南無三」雲があったりという遊び心も良い。

ただ、人形を聖輦船から降らせてると勝手に思ってたので「じゃあこの人形はどこから……?」という気持ちになってた。

今思ったけど、2~300くらいで「人形を降らせていた聖輦船」にたどり着いた! とかで終わりでもよかったんじゃないかな。プレイヤーの納得感が生まれる。

勿論別途永遠に遊びたい人向けのエンドレスモード的なものがあってもいい。

 

・あと東方厨として、おそらくランダム生成のお人形たちの降ってくる順で色々妄想がはかどる「遊び方」ができるのも個人的なプラスポイント。「トリプルこころちゃん! ここ6!」「雲山と一輪が一緒にきた!」「宝塔落ちてきた! ナズが探しに来た! ご主人も来た!!!!(ニチャア)」など。

余談というか後述するけど、そういう気持ちをいだきつつプレイしていたので、「アリスのドキドキ人形ラブトレイン」には衝撃を受けた。「それそのものをゲームとするのか!?」という。

 

・総じてかなりプラスめな感情で「いいゲームだなぁ」という気持ち

 

 

Banking It Easy – ヘッドハンターばんきっき

 

どうみてもVampire Survivorsです。

本当にありがとうございました。

という感じだけど、だからこそ褒めたい。

  • 脳に霧がかかるような、抑揚のないBGM
  • チマチマ倒す序盤
  • 徐々に成長を実感しつつも敵も手強くなる中盤
  • 大量の敵を大量に捌くジャラジャラした快感を得る終盤
  • 多少ランダムなステータス上昇による毎回の体験の変化

などなど、まさにVampire Survivors。(まぁBGMに関しては原曲のメロがクサいのと、ヴワル魔法図書館+柳の下のデュラハンというよくばりセットで多少ノリがよくなってしまっているけど、それでもけだるげな感じは多分Vampire Survivors原作の狂乱の森を意識してると思う)

 

よくここまで「Vampire Survivors風東方二次創作ゲーム」を練り上げた! という称賛です。

「いや、マジすげェわ」と愚地克巳のように拍手を送るレベル。

 

もともと僕はVampire Survivorsをあらゆる点で評価していて、「エンタメとしてのゲーム」として本当に素晴らしい作品だと思っています。(真に心に残る大好きな作品かどうかという話はまた別になってくるけど)

そして僕は倫理やゲーマーの矜持みたいなものが欠けているので、「ガワを変えて新鮮に遊べるならいくらでも擦ればええやん」と思ってます。イチ消費者として。(それもあって、誰か東方版Slay the Spire作ってくれないかなぁ、と願い続けています)

勿論、「元ゲー程度のあらゆるクオリティがあれば」ですが。

 

翻ってこの赤蛮奇サバイバー(略して蛮サバ)は宝箱を開ける演出などのスロット的な脳内麻薬の分泌やアイテム回収のより強いジャラジャラ感などは損なわれているものの、補って余りある「KAWAII」と「東方」があります。

そして何より上述した通り「元の良さ」を失っていない。

 

一応欠点を上げるなら、赤い床に自機のオプションの赤い頭と敵の赤い頭が混じってクソほど見づらいのだけかなり強烈な欠点です。(あとゲームジャムverだと致命的な進行不能バグがあったり)

こういう個人制作ゲーは頻繁なアプデで改善されていくのに期待しがちですが、Ver1.0.3を最後に、調整や改善はされないらしいので、修正は期待できませんね。

 

ま、まぁ、少なからず欠点はあるものの、この「大バズしたゲーム性」を「東方で味わえる」という体験を、いろいろな方に味わってほしいです。

赤蛮奇ちゃんが可愛いという1点のみでも、途方もない価値がありますね。

昔でいうとスプラトゥーンもF(T)PSというおっさんと血とオイルと汗のゲームみたいなイメージを払拭したがゆえに爆発したと思うので。

硬派なゲーマーや昔気質な開発者は「(広義の)萌化≒大衆受け」を忌避するイメージがありますが(半分自己紹介)、そういう逆張り老害でノイジーマイノリティの声を聞くと一瞬で滅亡するが故に「東方」で「KAWAII」があるVampire Survivorsであるところのこのゲームは(「パクリ」という欠点以上に)素晴らしいゲームです……と、自分に言い聞かせるようにガンガン褒めていくべきゲームだと思ってます。

 

いや、そういう、捻くれアマノジャクなのはおいといて、マジで「ゲームとしてちゃんと楽しい」ので、ぜひ。

 

 

GOGO! CIRNO

 

これ、ツイートのとおりですし「妖精大戦争風」が、原作の「妖精大戦争」をツインスティックシューターにしたらこうなるだろう、という落とし込みがこれ以上無いほど上手く行っていると感じます。

短時間で気持ちよさを味わえるのが偉い。

 

・あとBGMと操作のおかげで「まもる君は呪われてしまった」感でてくるの、うれしい誤算

 

・これは作者さんは悪くないと思うけど、ボクセル風のキャラクター、全然美しくないんですよね。マイクラからの流行りだと思いますが、あのゲームは「ブロックのサンドボックス」だから世界観との統一で生まれたのであって、「なんか使われてる(流行ってる)から使う」というたぐいのものではないと思ってます。ぶっちゃけ世界観やゲームデザインとの統一がなければ「ただゴワゴワガサガサした気持ち悪いデザイン」くらい思ってます。

とは言えマイクラという世界一売れたゲームのせいで浸透しすぎてそんな違和感を覚えるのも老害だから説が濃厚ですが。老害が「ドット絵がカッコイイ」みたいに思ってるように、ボクセルはイケてる! って感じなんですかね? そこんとこよくわかんないです。

まぁ、コスト低いからって理由が多そう。んだけど、消費者には関係ねえ! と思ってます。

 

・それはそれとして作者さんの素晴らしいところは「アイスバリア」という「透明感が伝わってくる立方体」をゲームの中心に組み込んで、有象無象のボクセル使用ゲーよりは世界観の統一と見た目の美しさを両立しているところが素晴らしい。グラディウス3のキューブラッシュみたいで綺麗ですね。

いや、まぁ、それを意図したか実際のところはどうかわかりませんが。「ボクセルチルノの素材あるから、それに合わせてキューブ含めて色々とボクセルにするかぁ」というくらいの考え方かもしれんけども。

 

・ツイートでも書いた通り、「300円くらいで買ったとしても、まぁ、そこそこ満足」というデキで、つつける重箱の隅もあんまりない。上で書いたような「個人的に気に食わないデザイン」があるくらい。

普通にHARDでそこそこ苦労しつつもクリアする、という、小さな心地よい達成感を味わえた良ゲー。150秒で終わるのも偉いよね。僕は短時間で満足できるゲームが好きなので。

……あ~、あえて文句言うなら各種アイテムの効果がよくわからんかったり、どのくらいの取得でどの程度ステータスが上昇しているかわからんというのは文句かな。UI周りスッキリさせるとのトレードオフだけども、あっても良かったと思う。

 

以下そこそこ余談。

このゲームを遊んで「いやぁ、よく出来てるなぁ」といろいろな意味で思ったんだけど、ことゲームの仕組みに関しては「妖精大戦争って優れたメカニクスを持っていたんだなぁ」ということを強く思った。

いままで平然と神主が作った「東方原作」を遊んでたんだけど、ゲームバランスの調整、新要素の導入など、「メチャクチャ考えられてたんだなぁ」と改めて知らされる。

論理的に身を固めつつ、天性の「ゲーム含む物事に対するバランス感覚」で「良いゲーム」を作ってる感がある。

なんでかって、「アイスバリア」ってメチャクチャすごくない? 今までそもそも「弾幕を魅せるため(≒プレイヤーに弾幕を避ける楽しさを味わってほしい)」にゲームを寄せていたのに、いきなり「弾幕を凍らせて破壊しよう!」って方に行けるのバランス感覚強すぎないか? そこまでの小数点作品でも弾幕を破壊する仕組みはあったけど、設定やストーリーとしては「弾幕を撮影しよう!」とあくまで「弾幕を楽しむ一つの手段」としてだったのに。

いきなり妖精が主人公になって、ガンガン弾幕を凍らせて壊していくって、そうならんでしょ。しかも、なのに、気持ちよく、楽しい。

 

で、話は若干戻りますが、この「GOGO CIRNO」を遊んでいてめちゃくちゃ感動してたんですよ。面白くて。……「アイスバリアで敵弾大量に凍らせるの気持ちええ~」「連鎖的に敵弾が凍るから、やばいときは『アイスバリアに追従することで、敵弾を先々凍らせつつその氷の道を歩く安全地帯』で当座を凌ぐというプレイング、手に汗握るしおもしれー」「で、そんなアイスバリア一強にならないように『炎』を実装するの、緊張感が生まれて素晴らしい~」

……「って、それ、妖精大戦争のそもそもの仕様やないかい~!」……みたいな。

 

いや、別に安易に「パクリだからクソゲー」とか言いたいわけじゃなくて。それは蛮サバの項目でも書いた通り、僕は別にパクリゲーで全然良いと思ってるので。むしろ「ゲームの面白い所をギュッと濃縮してよくここまで遊べる作品に仕上げたなぁ」という感動があります。

良ゲー。

 

 

急げ!ゆっくり!生産工場!

 

・「東方ゲームジャム」という「7日で開発するイベント」の制約的に、こういうゲームが多いと思ってた。昔のフラッシュゲームみたいな。

別にそれが悪いと言っているわけではなく、シンプルに楽しめて熱くなれるならそれが一番良いと思う。

 

・Zでゲーム開始でZを連打すればゲームが終わるの、操作体系として美しくまとまっててよい。

いやなんか当たり前のことを喋るようだけど、結構色々なゲームで「メニューの決定はZで、攻撃はスペースね!」みたいなのがある。いや別にそこ統一して良いのに、と思うんですが、開発の手間が増えたりするんですかねぇ。よくわからん。

ただ、まぁ、より美しくするなら、リトライもZで良いんじゃないか説はある。あとワンボタンで連打させるならスペースのほうが良いんじゃねという気持ちもある。細かいことだが。

 

・「チャッ」とドアが閉まるSEが気持ちいい。あと普通レバーって「ギギギ」とか「カチカチカチ」とか鳴るもんだと思うけど、「ボボボ」って不思議な音がなるけど、なぜか納得感ある。

原作でボスのライフが少なくなると「ボボボ」と鳴るところから「ボボボは効果的に働いている証拠」と脳が調教されてる説はある。

 

・「いそげ! ゆっくり! 略」のタイトルの出オチ感は好き。どっちやねん。

 

・クソシンプルなゲームなので喋ることもあんまりない。

 

・喋ることがあんまりないのにかなり好意的に思ってるのは「ジャラジャラ感」という気持ちよさと、連打して疲れるちょっとした疲労感から生まれる「やってやったぜ」感を得られるから。

そこそこルールが複雑なゲームなどもプレイしてきたけど、ゲームの根本的な面白さってこういうところだよなぁ、と思える。

 

・あとツイッターでも書いて、何度も書くけど、にゃんにゃん飛び込んでくるのほんと笑う。なんなんだよwwww エンディング?でしれっと笑顔で「クリアおめでとう!」とか喋ってくるのも笑うし。

こういうツッコミどころ、わらいどころも短いゲームにワンポイントとして取り込んでるの非常に偉い。

 

・東方厨がゲームジャムらしいゲーム(シンプルで、短時間で、誰でも遊べて、ルールをすぐ理解できるような)をプレイしたいならこれという感じ。勿論手放しで「全ゲーマーにプレイして欲しい」というような作品ではない。けど、別にそれはこの企画も含めて考えると欠点にすらならないというか。

そういうイベントという背景まで含めて見ると、非常によいゲームだと思う。

似た褒め方が出来る作品に「はやくまわしてね!」っていう作品があったけど、(1位を取るくらい一瞬ガチでやったけど)操作の引っ掛かりを感じるのと「笑い」がなかったのでこの「いそげゆっくり」を推し。

 

 

紅ファイト

 

これも、まぁ、ツイートの通りではあるけど、まさに「発想の勝利」という言葉が個人的にピッタリ。

 

・「biim式」のテンプレの浸透を逆手に取ったデザインは、本当に「新しいのに違和感ない」という感動があった。

 

・し、「ゆっくりRTA解説」というジャンルよろしく「解説」なので、「自分がRTA走者としてプレイしている」という設定でありつつも「そのゆっくり解説を聞いて初心者としてプレイする自分」が両立できる。というデザインがマジで衝撃的。

そしてゆっくり実況であり「耳から学習できる」ので、画面はそこそこゲーム部分に集中できる(字幕にわざわざ視線を移す必要がない)のも親和性が高いし、実用的。

 

・「ゆっくり実況」なんだから「ゆっくりボイス」が聞こえてもおかしくないという納得感もある。

普通のゲームでいきなりゆっくりボイスが流れたらメチャクチャ違和感あるけど、その点でも納得のデザイン。

 

・ゲームジャムのテーマに「ゆっくり」があるけど、「ゆっくりをゲームに落とし込んだで賞」があったらこれに上げたい。そんな賞は無いけど。

 

・ゲーム部分は大味も大味でやられまくるけど、残機などない。

ただ「RTAなんだからゲームオーバーなんてない」のが正しい。世界観と発想の勝利。

「なるほどで賞」があったらダントツで1位。そんな賞はないけど。

 

・とにかく「発想の勝利」でありつつも、耳で学習できるという実用性も兼ねている「良い意味で驚いた」作品。

 

 

アリスのドキドキ人形ラブトレイン

 

爆弾。

 

めっちゃくちゃすこ。なんならこのゲームの全部が好き。

プレイ後に作者さんのツイッターみたらバズってたけど、わかる。

 

・先に言うと、「”万人受けするエンタメ”としてのゲームとしては0点」というのはまさにその通りで、ある程度東方のキャラクターと「界隈」に足を突っ込んで「キャラのつながり」と「その濃さ」を理解してないと「マジで微塵も楽しめない」仕組みになってる。

仮にゲーマーがこのゲームをプレイしても「数値の高い組み合わせを探すゲーム」で端的に言うなら「総当りプログラム」にしかならず、その「数値が高い」に含まれる歴史を理解出来てないと「面白さのカケラも受け取れてない」と言って良い。

 

・しかしソレ以前にこのイベントは「”東方”ゲームジャム」。東方厨の遊びとしては? そう、100点です。5点満点で。

 

・二次創作が「東方好きが真に楽しめるもの」だとするのであれば、この「遊び」は「東方好き度」が高ければ高いほど次の手を無限に読める最強の遊び。

 

・「アリスのドキドキ人形ラブトレイン」というタイトルも馬鹿すぎて気が狂うほど好き。

ドキドキ←はぁーーーーーっ!!!!

人形←(アリスだし)わかる

ラブ←はぁーーーーーーっ!!!

トレイン←おおおおおおおおおおっ!!!!

ドキドキ 人形 ラブ♡ トレイン←合掌

……で、この名前に負けてないくらい、ゲーム部分がちゃんと「アリスのドキドキ人形ラブトレイン」なの、本当に無敵。プレイ後に「アリスのドキドキ人形ラブトレイン」が「アリスのドキドキ人形ラブトレイン」であることに1ミリも反論の余地がないのが素晴らしい。

 

・「なかよしポイント」という言葉、インターネット上の攻撃を「ちくちく言葉」と言い換えるが如き欺瞞。

>平たく言うとpixibのカップリングタグ検索件数です。

ちゃんと言えたじゃねえか。

 

・「アリスの機嫌を伺う」がルールなの面白すぎるでしょ。

「機嫌を伺う」ってルール、30年ほどゲーマーやってるけど初めて聞いた。面白すぎる。

「ルール」にならんのよ。「100m走のゴールラインは審判の気分によって伸びたり縮んだりします。勝者も審判の好みによって変わります」って言ってるようなものです。

しかしお人形遊びの世界では「自分がルール」なので正しい。

 

・そういう意味で、ある種ドイツゲーム(テーブルゲーム、ボードゲーム)的な楽しみ方なのかもしれない。

ゲームより一次元上の「アソビ」。

 

・世界観やルールに気を取られるこの作品だけど、BGMが猛烈に良い。mp3欲しい。

 

・世界観に気を取られるこの作品だけど、リアクションも猛烈に良い。拾ったときのSEの「ポクッ」、マウスをドラッグしたときのプラプラ、緊張感あるドラムロール(その割にやってること人形遊びというメタ視点での笑いもある)、そして「ジュイン!」という気持ちのいいSEとアリスの満面の笑み。

どこを拾っても、手触りが最高。ここに「ビデオゲーム」としての付加価値がある。

 

・結果的に「東方厨の遊び」としてはもうこれ以上ないデキになってる。

でありながら、東方厨にとっては「これこそが真の試練」とも思える。カイジがEカードしてるくらいの緊張感でプレイしてた。

 

・「つなぐ」というテーマにもねっとり絡んでいて、その点も素晴らしい。

 

・記事冒頭のあきゅすずタイピングでドット絵にそこそこキレてたけど、「この作品のような使い方」には、もう、これ以上ないほどだと思う。素材をどう調理するかって大事ですね。

 

・ReadMeも笑う。

「森近霖之助」関連のタグは集計外です.(ハーレムが形成されていて強すぎるため)
R18作品は集計外です.(えっち率の高いキャラは弱体化した集計になってます)

「ハーレムが形成されていて強すぎるため」

「えっち率の高いキャラは弱体化した集計になってます」

とかもう字面が強すぎる。

 

・このゲームだけで別記事書きたいレベル。ただ同時に語ることも難しいゲーム。ポエムになりそう。いやいっつもポエムしてるんだけどさ。

 

・全部好き。

東方に思い入れがあればあるほど、逆に「これがないんか!」「これあるんか!」「『咲アリいいよね』。『いい……』」という脳内妄想(暴走)がはかどる。

 

とも
とも

そう、実質僕たちが東方でお人形遊びをするアリスだった……?(深淵)

 

 

あつめて! ばんきちゃん

昔からゲームを作ってる方(と僕がしっているレベルの方)なので、いやぁ、もう、流石のデキ。

 

・ゲーム部分は言ってしまえばゲーム&ウォッチのゲームのレベルのシンプルさではあるけど、ばんきちゃんの可愛さを伝えるためのゲームなので、正しい。(東方ステーションの放送見つつ追記:なるほど、たしかに、ちくわと鉄アレイw)

「そのシンプルさをいかに装飾するか」って、本当にゲームメカニクスやアイデアの奇抜さというところから一歩進んだエンタメとしてのゲーム作りの手腕が問われるところではあるんだけど、これまたシンプルにコレクション要素で多くの人が楽しめるシンプルな「集める楽しみ」がある。

だからこそありきたりにありきたりが重なったゲームになってるんだけど、それなのに作者さんのばんきちゃん愛(普通の人ならこんだけフリー素材があるんだから「東方キャラ100体集めよう!」みたいな方向になりそう)があるからこそ、「こんな発想で『頭』を創るのかw」と、コレクションを楽しめる。クビコレクション。

 

・重ねてツイートで書いたような「東方ステーション出演者関連のばんきちゃんヘッド」も、かなり面白い発想だと思う。し、実際番組でプレイされる可能性があるゲームなので「その時のプレイヤーや観戦者(=ZUNさんやらまがとろさんやらかなまいさんやら))への驚きを」というサプライズ精神、誰かに届けるという気持ちが、真なるエンターテイナーという感じで、非常に関心してしまった。内輪受け狙いは賛否両論あるとは思うけども。そもそも東方二次創作ゲーなんていうのは「東方」という内輪受けを狙ってるんだし多少はね?(捻くれすぎ?)

 

・効果はそこまで感じないし地味なところだけど、「当たると痛い」ものを「赤く点滅させる」とか、真にユーザーフレンドリーな丁寧なゲーム作りは本当に流石。

 

・とは言え、バランスはぶっちゃけイマイチ。

クビナシリコレクションでも思ったけど、ゲームの見た目の可愛さとは裏腹に難度が高い。「やられ ≒ プレイヤーの不快」がおおすぎる。あとそのやられが「操作できない」という最強の不快なのも辛い。「得られるはずだったクビという報酬を、ただ目の前で見逃すハメになる」は苦痛でペナルティが重い。

「ゲームをゲームとしてトコトン追求する」ようなゲームであればいいと思うけど、この見た目やテーマならもっとマイルド寄りでもバチはあたらない。それこそ追求する人向けに最後のスコアに「マイナスアイテム取得数」として減算する(プレイ自体に悪影響を及ぼさず、極めようとする人には適度な歯ごたえとなる邪魔者)みたいな仕組みのほうが偉いと思う。

まぁ、結局7日で開発のゲームジャムでそんな細かいバランスを気にするのは野暮ってもんだとも思うけども。

 

・「ゲームの見た目はバランス調整の根幹」っていうような話を昔から考えてるんだけど、いずれどこかで書きたい。まぁ簡単に言うと上で書いた通り「可愛いゲームはかんたんに。難しい(難しく見せたい)ゲームはいかつく」ってのはある。ここがちぐはぐなのは「砂糖」と書いて塩を売るみたいな感じ。

まぁ、インディーゲー(同人ゲー)には野暮野暮オブザイヤーかもしれんけど。

 

・リアクションが素晴らしくて、ペーパーマリオみたいな感じで左右の切り替えで「クル」っと回るような感じなのが非常に偉い。

こういう入力に対する細かいけど目を引くリアクションが偉いんですよねぇ。

 

・原作再現要素も偉い。「敵出現」みたいな表記やカード異変的なストーリーは、最新作のバレットフィリアからだと思うんだけど、よくこの短期間に「これを取り入れようと思ったな」という感じ。

それでも「そういう原作オマージュを自作品に入れる余裕や発想力がある」のは、このゲームジャムの中ではやはりつよつよ開発者のひとりかと思う。

 

・ゲームの根源的な面白さの一つである「これなんかあるんじゃない?」の好奇心への刺激も非常に上手い。

易者の顔面が半分に割れるというリアクションが原作再現なので面白いし、左右に割れた易者の顔面を「あれ触れそうだな!」と好奇心を刺激する(される)作りになってるのも偉いし、実際触れて「左半分、右半分」を「コレクション」できるのも遊び心があって非常に良い。

こういう小さな遊び心とゲーマー心への刺激に感動してた。

 

・ただ頭が97個しかあつまらんかった。

バグか、運が悪すぎるか、易者のようなある種の条件付きか。……「最後の一つはキサマの首だ!!!」みたいな展開?

と、思ってたら、やっぱバグでした。作者さんのBOOTHから修正版がダウンロードできるみたいです。

普段バグってもあんまり気にしないタイプだけど、コレクションゲーでコレクションできないバグは実質進行不能なので、いい気分ではないかも。これは妄想甚だしいですが、ゲームページのスクショを見ると、全く同じ箇所が開放されてなかったんですよね。ということはupしたときの作者さんの心理は「ゲームジャムで時間ないし、100/100であげようかと思ったけど、運が悪くて100個集まらなかったし、時間無いし、プレイ画面のスクショはこれで上げちゃえ! えーい!」みたいな感じで、素材だけ100個作って満足して「最後まで満足できる体験ができるか」は重視されてなかった感を感じた。

一周回ってこういうイベントなので、「残りの3つは貴方の心の中に」……。とかナメた対応をかまされたほうが「まぁゲームジャムだししかたないね! 残りみっつのばんきちゃんの頭はみんなの幻想郷の中にあるってことか! 深いなァ!」みたいな感覚になりそう。

まぁ、今後も間違いなくゲーム制作は続けていくだろう方なので、誠実さは大事だし、「ちゃんとしてるなぁ」という感じ。ただ、もう、集める気にはならない。

 

・それはそうと、音楽やSEは、相変わらず素晴らしかったです。

余談ですが、ドリームフォノグラフ(作者さんの過去作、「クビナシリコレクション」のサントラ)は割りと好きです。Steamにあるよ!)の「夢の平原」とかが使われてるわけですが、元が良いので、勿論そのまま別ゲーで使っても全然素晴らしいデキ。(余談オブザイヤーですが、個人的に群青色の雨のSCENE1みたいなしっとり系のアレンジがメチャクチャ上手いと感じる)

話戻って、選択音の「ポッ」ってがメチャクチャ気持ちいいんですよね。作者さんは音に対する感覚が優れていると感じます。

この「ポッ」でばんきちゃん図鑑を眺めつつ、カーソル移動でセルフリズム天国するゲームをしてました。

 

 

Conveyance of Connection: Gensokyo Space Agency

 

原作の雰囲気を上手く取り込んでるのめちゃ上手い。素直に関心してしまった。原作厨としても作中のキャラからのメッセージは「あ~! 言いそう~!w」と大満足。

ゲーム部分は、まぁ、クソ。ゲー無。

ゲームに対する操作量、思考量、ともに無に近い。

「画面に20秒に1回現れるお邪魔テキをクリックしてね!」

「『1』と書いているところに手元の『1』をドラッグ&ドロップしてね」

くらいのものなので、本当にプレイ感覚としては「何やってんだ自分?」という感じ。

 

ただ、注文書から読み取れるキャラクターの思考「っぽさ」が段違い。

冒頭の「トップ3」で良さは語ったので、この続きはぜひ原作厨のみんなにじっとり味わっていただきたい。

 

ゲームプレイと関係ない細かいポイント(短めのジングルが妖怪宇宙旅行であったりとか)、そういうこだわりは東方厨としては非常にうれしい作りだったりもする。

作者さんがつべに上げてるサントラというかメイン画面の曲ですが、月面ツアーへようこそとラクトガールを組み合わせたというのが原作解像度高くて本当に素晴らしい。後述のMochi Maniaもそうだけど、「その設定ならその曲を使うよね」という当たり前の解釈にプラスアルファ「その設定だからこそさらにこの一曲」というこだわりの組み合わせが、東方厨としては心からうれしいこだわり。

チープな音源かつ心に響く曲ではないものの、ロケット組み立て工事のカンカンと叩いてる感じや、未知の旅へのワクワク感、そして無重力的浮遊感のある音源の良アレンジだと思います。

 

Mochi Mania

 

・とにかく選曲やアレンジが理解(ワカ)ってる。

タイトルから兎は舞い降りた+永遠の巫女 とか、その組み合わせ天才かよという感じ。

その上で、「なんでこの組み合わせなんだ?」という疑問に、ゲームプレイで即効答えを叩きつけてくれる感動を味わえるのは、原作厨だからこそ。

エンディングもアイリス(靈異伝のエンディング)のアレンジで、愛がお深い。(原曲厨を名乗ってる僕ですら「あれ……これ旧作なのはたしかだけど、どの作品のエンディングだっけ……」と思い出すのが難しいレベル。)

あと英語なのでストーリーはまったくわからんけど、ラスボスのゆゆ様が「ゴーストリード」のアレンジなのも、清蘭(1ボス)が主人公のゲームらしくて非常に良い。

 

あと最初のステージの忘れがたき、よすがの緑のアレンジ+兎は舞い降りたとかも、もう、理解ってるよなぁ~~~~~!

(作中曲のアレンジャーさんの公式チャンネルから)

とにかくシーンごとにBGMが別々に作られていて、メチャクチャ力が入ってます。「このゲームのために作られたアレンジが最も多く入ってるで賞」を上げるならこのゲームじゃないでしょうか。そんな賞はないけど。

 

そういった原作リスペクトを感じる部分であったり背景に合った音楽であったりというのは非常にプラスなポイント。

 

ただ語りたいところはゲームプレイ部分。

「どうしてこうなった?」という難易度調整と、「完璧過ぎる『モチを叩く』体験」の2点。

 

・難度調整で台無し

もっとプレイヤー有利にしてほしい気持ちがありあり。

要素を一通り上げると……自機の当たり判定。避けさせる気のあんまりないない敵弾幕。「モチを叩く」という動作自体の大変さ。キャラクターの初期状態の弱さと急激過ぎる変化。

ステージクリア時にパワーアップを選択できる方式なんですが、「全パワーアップしてもまだ全然死ねる」くらいな感じです。

ただ、安全に行くと、ゲームとして全く気持ちよくなくなってくるんですよね。

常に最大リスク状態なんですよ。

例えば靈異伝だと、「モチ」にあたる陰陽玉を、スライディングという「(陰陽玉に対しては)実質無敵で突っ込む」動作があるんですが、このゲームでは「杵を振る」しかない。

そして「自分に向かってくるモチを空振る」と、後隙の関係上「かならず被弾する」仕組みになってます。(それを防ぐために飛んできたモチをトス(パリイ)する操作もあるんですが、それはそれで著しくゲームテンポを落とす)

あとは靈異伝の場合、御札での攻撃(遠いところにある陰陽玉を、ノーリスクで動かせる)もありますが、このゲームでは「ジャンプして近づいて殴る」しか無いので、被弾のリスクを避けられない。故に消極的な動きしかできない。

あと原作靈異伝は移動も左右のみ。このゲームはジャンプもあるので、更に操作とキャラコン難度が高いです。

 

というところなどなどがあり(もっと細かく分析すればもっといろいろ語れるとは思う)、やりたいことはわかるんだけど調整があまりにも足りてない印象。

 

しかし……

・完璧過ぎる『モチを叩く』体験

個人的に、ゲームの手触りってメチャクチャ重要です。

このゲームにおける「モチを叩く」という動作は、100点。

「ベチン!」という音と、モチらしいヒットストップ(?)。

このゲームを起動して一番最初にモチを叩いたとき、リアクションが良すぎてびっくりしました。「Mochi Mania」の名は伊達じゃないな、と。

 

ゲーム中にプレイヤーが最も注目する「モチを叩く」という動作に心血が注がれている……のか、その動作に心血を注ぎすぎた結果調整不足になったのかは謎ですが。

最近のインディーゲーにありがちな、画面を揺らすような大げさなエフェクトやら、気持ちよさ重視の大げさなヒットストップってあんまり好きじゃない(視覚から感じる気持ちよさは増すだろうけど、ゲームの手触りが劣化する印象。まぁ、その使い方が下手なゲームばかり触っている可能性もあるけども)んですが(特に画面揺らすのマジで嫌い。死ぬほど酔うしプレイの邪魔)、このゲームのモチのヒットストップは大げさなヒットストップであるものの「モチを叩いてるんだから、まぁ、このくらいヒットストップするよね」という「モチというモノの性質を考慮」したときめちゃくちゃ納得感があり、納得感があるがゆえ素直に気持ちよく感じられる。

いや、モチを叩くことに現実ではヒットストップなど存在しないんですが。個人的な心理的納得感の話で。

 

モチを叩くことが気持ちよく、「モチを叩く」ことが主軸のゲームであるがゆえに、無限に気持ちいい。

ただ歩いてジャンプしてモチをベチンベチンしてるだけで、楽しいんですよ。これがすごい。

ゼルダの神トラ2で「草を斬る」という行為の気持ちよさに驚いた記憶があるんですが、それに匹敵するレベル。

ゲームジャムなどでは「手触り(≒フィードバック、リアクション)をこだわる」ほどの余裕はあんまりないと思います。んですが、個人的に「100点」の手触りです。

 

まぁ、だからこそ文句を言いたくもなるんだよね。

「その気持ちいい体験を活かす仕組みづくり」が出来てない。それがもう惜しすぎる。

 

とにかく最高に気持ちがいい「杵を振りモチに当てる」のリスクがデカすぎる。

これ、「上手く行った時にリターンが大きい」ならいいと思うんですが、「それが前提」の仕組みで、「リスクが極大」なんですよ。

モチを動かすことが攻撃であり攻略という仕組みになっています。だからリスクが大きすぎることはよくない。

例えるなら「クラッシュ・バンディクーでスピンを打って敵を倒せなかったら確定ダメージ」って感じです。しかも判定はシビアめ。

 

もったいないんですよね。

靈異伝というを変に模倣しつつ別な仕組みを組み込もうとしているお陰で、歯車が噛み合ってない。

「靈異伝っぽいシステムのゲーム」は、そもそも「ブロック崩し」的なものなので、古臭さはあれど楽しくなれる地力があります。今でも通用するメカニクスの一つだと思います。

だからこそ古臭さにフタをして、統一感のある新たしい仕組みを添えてあげれば「少なくとも遊べるゲーム」にはなりますし、上手く作れば面白くなる可能性も秘めています。

出た時代が時代なので今靈異伝を遊んで楽しいかってのは置いといて、靈異伝の「スライディング / 大幣を振る / 御札を飛ばす」という「ブロック崩し(っぽいゲーム)に追加された要素」が及ぼす結果とメリット・デメリットは、パクリゲーを作るなら真剣に考えなければならない。

 

神主も同じようなことを言っていたという記録があって

古いゲームはクソゲーも含めてやっておくべき
「何か足らないな」「ココ再現メンドイな」って思ったところから新しいものが

萎えラジから

ということ。

これ、逆に「今まであったもの」の良さにも着目して、それを理解し継承するということの大切さも(当たり前っちゃあ当たり前ですが)語っているように感じます。

 

奇しくもこの記事を書いている途中で「桜井政博のゲーム作るには」の「ギュッとしてパッと解決」でまさにそれを示している表現がありまして……「単にほかのゲームにありがちなことを真似るのではなく元からの意味を考えなせばより斬新なゲームができる可能性もあるかもしれませんね」って発言がありました。

多分この発言の意図よりは少し浅い話になると思いますが「パクる時は『パクリ元が狙った仕組み』の意味や結果」をつぶさに見つめなければならないと感じます。

せっかく杵でモチを飛ばすという素晴らしい「新しい体験」を生み出したのに、「元からの意味を考えてない」が故にめちゃくちゃもったいない出来になってる。

 

雑に調整案を考えるなら、「杵の当たり判定をデカくする」。もう少し詳細に言うなら、ヘッドの部分を見た目よりも少し大きくする。手元まで判定を広げる。

これだけで少なくとも今よりは気持ちいいゲームに変身しそうです。

細かい話をしていくなら、まずひとつ自機の喰らい判定を小さくする。現状足元にまで敵弾の喰らい判定があることで、弾を避けたあとの移動で「避けたはずの弾に被弾」して「あたってねーだろ!」が多発する。当たり判定としては見た目通りで誠実ではあるけど、それがゲームとして面白くなるか、プレイヤーが気持ちよくなれるかってのは、東方の原作シューティングをプレイすれば自ずから理解できるはずで。

あと弾幕はもっと薄いほうが良さそう。東方(というか弾幕シューティング)は「自機が自由に上下左右に動けるから避けうる」んですが、このゲームはジャンプしてから着地するまで、左右にしか動けない+当たり判定が大きいので、とにかく敵弾に当る。(靈異伝でも地べたでの左右移動しかないから「上からの弾」だけ気をつければ良かったわけですし)

で、まぁ、上のような様々な理由が合わさることで、難度が高くなって、とにかく気持ちよくなくなってしまってる。

「モチを叩く手触り」が出来たというだけで一週間かけた価値があるくらいなだけに、ゲーム部分の「手触りを活かせていない」ことが口惜しい作品です。

 

とは言えドットも音楽もよく出来ていて、あらさがしをせずに良い所を加点していけば、かなり高得点、という感じです。が、やっぱり、ゲームの調整が惜しすぎる作品。

 

まとめ

というわけで、2022年東方ゲームジャムのおすすめゲームトップ3と色々感想でした。

 

東方好きには色々なゲームを触っていく楽しさを。

ゲーム好きには様々な東方作品を触っていく愉しさを。

両方好きな老害ゲーマー東方厨の僕には喜びを!

そんな機会をもらえた、素晴らしいイベントでした。

 

とも
とも

老害ゲーマー東方厨なので文句もたくさん言いましたが、それだけこのイベントをまるごと楽しんだってことだよ!(遅いフォロー)

 

この素晴らしいイベント、場を用意して下さった東方ステーション、東方我楽多叢誌さん。

魂と愛を込めた東方二次創作ゲームを創りあげた製作者さんたち。

東方を生み出した、全ての生みの親ZUNさん。

 

に、重ねて重ねて感謝を申し上げます。

 

来年、また次の年、とこの素晴らしいイベントが継続されるように、少しでも気になる方はぜひ遊んでツイートしていきましょう!

 

東方ゲームジャム

(2022年9月25日20時まで)

 

 

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